2.道を感じる乗り心地はラダーフレームのせい? - daisuki(大好き) . 4×4

2.道を感じる乗り心地はラダーフレームのせい?

ジムニー

友人の運転するジムニーに乗り始めてから、どうも今までの車と乗り心地が違うなと感じていました。普通の車なら、道路の凹凸をスッと吸収してくれる感じがあるのに、ジムニーは 「ドンッ!」 という衝撃がダイレクトに伝わってくる。なんだかフワフワしているような、でもガツンとくるような…これは一体なんなんだろう?気になったので調べてみると、この 独特な乗り心地の正体は「ラダーフレーム」 にあるらしい。なるほど、これは普通の車とは構造が違うんだなと納得しました。

ラダーフレームの構造

ジムニーは 普通のSUVとは違う「本格的なオフロード4WD車」が売りの車です。
その決定的な違いが、 このフレーム構造 にあります。

一般的なSUVは 「モノコック構造」 を採用していて、これはボディ全体が一体化した設計です。これは軽くて剛性が高く、乗り心地も良いので、街乗りや長距離ドライブに向いています。しかし、ジムニーは 「ラダーフレーム」 というオフロード専用の構造を採用しています。

ラダーフレームの由来は、「 はしご(ラダー)」のような形をしたフレームの上にボディを載せる方式 で、頑丈さを売りにしている特徴なんです。へたくそな手書きイラストで恐縮ですが、スズキ自動車の公式サイトを見ながら書いてみると、下記のような構造となっているのです。

ジムニーの「どうも違う」乗り心地

普通の車に乗り慣れてきた私には、やはりジムニーの乗り心地に 「なんか違う…」 と違和感を覚えました。これは、数十年前にジムニーを一度友人に運転をさせていただいたときの感覚とやはり何か似ています。

その理由はやはりこのラダーフレームの特性が関係しているようです。

特長

• 頑丈だけどしなやか

モノコック構造の車は「カッチリ」とした剛性があるのに対し、ラダーフレームは「しなる」ことで衝撃を吸収します。これが フワフワしたような感覚 の正体みたいです。

• 衝撃がダイレクトに伝わる

普通の車はフレームとボディが一体化していて、衝撃を全体で分散します。でもジムニーはフレームとボディが別々なので、衝撃がストレートに伝わりやすい。そのせいで、段差を超えたときに 「ドンッ!」 という振動を感じやすいみたいです。

ジムニーがラダーフレームにこだわる理由

ジムニーが ラダーフレームを採用し続けている理由は

1. 悪路での耐久性が圧倒的に高い

モノコック車は、強い衝撃を受け続けるとボディ全体が歪んでしまうことがあります。でも、ジムニーのラダーフレームは ボディとシャシーが独立 しているので、ボディが歪んでもフレームがしっかりしていれば走行に支障が出にくいという特徴があります。

2. オフロードでは「しなり」が武器になる

例えば、岩場を走るときに 車体が少しねじれることで、衝撃を逃がすことができます。これがラダーフレームの強みであって、反対に、モノコック車だと歪みに耐えられず、フレームが破損する可能性があります。この車体がねじれることによって、ジムニーのフレームは破損する心配が少ないのです。まさに「悪路を走るための設計」 なのです。

ラダーフレーム工夫点

とはいえ、ジムニー はジムニーそれなりの乗り心地であることは確かです。普通自家用車とは本当に異なりますが、これも年月をかけて改良を重ねられているようです。

例えば、最新の ジムニー(JB64・JB74) は、そのデメリットを少しでも解消するために、 車体とフレームをつなぐ「ボディーマウントゴム」 を新設計することで

  1. 上下方向には柔らかくして、乗り心地を向上
  2. 水平方向には硬くして、安定性を確保

を作り上げています。たしかに、 「ガタガタするけど、不快ではない」 という感じがあるのは、この改良のおかげなのかも。

ジムニーはやはり「オフロードのための設計」

「なんか乗り心地が普通の車と違う…」 は以上のような構造などから 「これはオフロードを走るための必然」的な構造によって作り出されています。つまりまとめると、ラダーフレームの 「頑丈さ」と「しなり」 が、悪路を走るときに威力を発揮することに重点を置いている結果による乗り心地である。ということなんですね。しかし、これがジムニー好きにはひとつの楽しみであるとも友人は言っていました。

だからこそ、ジムニーは 世界中の過酷な環境で活躍しているし、たくさんの信者に愛されている車なんだなと改めて感じました。

とはいえ、まだこの乗り味に慣れたわけではありません。まもなく納車されるであろうジムニーノマドのためにも、いろいろと試乗する機会を増やしておこうと思います。

 

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