5.スズキ ジムニー JB64型のエンジン「R06A型」について - daisuki(大好き) . 4×4

5.スズキ ジムニー JB64型のエンジン「R06A型」について

ジムニー

試乗したり、いろいろ調べたりするうちに、とにかく現行モデルについてもう少し知識を深めたいので自分なりにまとめてみようと思う。まずは、2025年2月現在のジムニー現行モデルの軽のタイプ「JB64型」についてできるだけ調べてまとめてみました。多くの方や会社の方がそれなりにしっかりまとめられていたので大変恐縮でしたが、どうしても自分なりにメモがしたくなりました。ご勘弁ください。

JB64型ジムニーの特徴と進化について

まず、JB64型ジムニーは、これまでのジムニーの伝統を受け継ぎながら、現代のニーズに対応するために大幅な進化を遂げたモデルです。

20年間続いたJB23型の後継モデルとして登場した本モデルは、悪路走破性を維持しつつ、快適性や安全性能を向上させることで、より多くのユーザーに愛される1台となっていましたが、装着義務化された横滑り防止装置と、歩行者脚部保護基準により、その栄光の歴史に幕を閉じたのです。

JB64については、まず、ジムニーの特徴ともいえるラダーフレーム構造に、新設計のX型クロスメンバーを採用することで、ねじり剛性を従来比1.5倍に向上させました。この強化により、オフロード性能をさらに高めると同時に、オンロードでの安定感も格段に向上しています。

また、サスペンションには3リンクリジッドアクスル式を採用し、過酷なオフロード環境でも高い耐久性と安定した走破性を実現。路面追従性の向上により、これまで以上に快適な乗り心地を提供しています。さらに、副変速機(パートタイム4WD)を改良し、FRレイアウトを維持することで、オフロード性能と実用性を両立しています。

JB23のパートタイム4WDの特徴

  • 電子制御式(ボタン式)
    • 4WD切り替えがセンターコンソールのボタン操作で行える。
    • ただし、4WD-L(ローギア)に入れる際は、車両の傾斜角度が15度以下でなければ切り替え不可。
    • オフロード走行時、ギアが外れることがあるなどの問題も指摘されていた。

JB64のパートタイム4WDの特徴

  • 手動レバー式に変更
    • JB23で採用されたボタン式ではなく、トランスファーレバーによる手動切り替えに戻された。
    • これにより、悪路走行時の確実な駆動力の確保が可能になり、より安定した走行ができる。
    • オフロード走行時の信頼性が向上。

2. エンジンとパワートレインの進化

エンジンには、R06A型インタークーラーターボエンジンを採用。従来のK6A型に比べてロングストローク設計となり、より低回転域での扱いやすさが向上しました。特に3000回転付近でのトルクの太さが魅力で、オフロードでもスムーズな走行を可能にしています。

ATモデルでは、ロックアップ機構を採用し、よりダイレクトな駆動フィーリングを実現。MTモデルもギア比の最適化により、ストレスなく加速が可能となっています。

一方、ジムニーシエラ(JB74型)にはK15B型エンジンを搭載。1.5Lの排気量を持ち、先代のM13A型と比較しても10kWのパワーアップと10N・mのトルク向上を果たしています。このエンジンにはVVT(可変バルブタイミング機構)が組み込まれ、低回転域と高回転域のバランスを最適化。高速道路での巡航性能や再加速時のストレスも大幅に改善されています。

項目 詳細
エンジン型式 R06A型
種類 直列3気筒 DOHC インタークーラーターボ
総排気量 658cc
内径×行程 64.0mm × 68.2mm
圧縮比 9.1
最高出力 47kW(64PS)/ 6000rpm
最大トルク 96N・m(9.8kgf・m)/ 3500rpm
燃料供給方式 電子制御式燃料噴射装置(EGI)
吸気方式 ターボチャージャー(インタークーラー付き)
冷却方式 水冷
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
燃料タンク容量 40L
環境性能 平成30年排出ガス規制適合
アイドリングストップ機能 一部グレードで搭載
採用車種 スズキ ジムニー(JB64型)
スズキ ハスラー
スズキ ワゴンR など

3. 走行性能の向上

ジムニーの4WDシステムはトランスファーレバー方式に戻され、オフロード環境での信頼性が向上。従来のスイッチ式よりも直感的な操作が可能となり、突然の地形変化にも迅速に対応できます。

また、ブレーキLSDトラクションコントロールが全グレードに標準装備され、片輪が浮いてしまった際でも駆動力を確保し、脱出をアシストする機能が追加されました。これにより、従来モデルと比較して、特別なテクニックを持たなくても高い走破性を発揮できるようになっています。

4. エクステリアとインテリアデザイン

新型ジムニーのデザインは、初代LJ型やSJ・JA型の要素を取り入れたスクエアなスタイルとなっています。クラムシェルフード(ボンネットの形状)や丸型ヘッドライトなど、ジムニーらしさを残しながらも、現代的なアレンジが加えられています。

視界面では、フロントの見切りが向上し、狭い道やオフロードでも車両感覚をつかみやすい設計になっています。ボディサイズはJB23型と比較して全高が45mmアップしたのみで、取り回しのしやすさを維持しています。

インテリア面では、センターコンソールにウインドウスイッチを移動し、運転席・助手席の居住性を向上。また、後部座席のシートアレンジが容易になり、ラゲッジスペースをよりフレキシブルに活用できるようになりました。リアシートのヘッドレストを外すだけで完全フラット化が可能となり、180cmの人でも寝られるスペースを確保できます。

5. グレードごとの違いと選び方

JB64型ジムニーには**「XC」「XL」「XG」**の3つのグレードが存在し、それぞれ装備が異なります。以下の表でその違いを比較します。

項目 XC(上位グレード) XL(標準グレード) XG(廉価グレード)
ヘッドライト LED+ヘッドライトウォッシャー ハロゲン ハロゲン
フォグランプ 標準装備 標準装備 非装備
ミラー ウインカー付き黒塗装ミラー 黒塗装ミラー 未塗装ミラー
ホイール アルミホイール スチールホイール スチールホイール
シート 左右分割可倒式+ヘッドレスト付き 左右分割可倒式+ヘッドレスト付き 一体式+ヘッドレストなし
エアコン フルオート フルオート マニュアル
クルーズコントロール 標準装備 非装備 非装備
エンジン始動方式 プッシュスタート プッシュスタート キースタート

最後に

JB64型ジムニーは、伝統的なスタイルを維持しながらも、安全性や快適性を向上させ、さらに悪路走破性を強化したモデルです。選択するグレードによって装備や価格が異なるため、自分の用途に最適なモデルを選ぶことが重要です。

カスタマイズの自由度も高く、リフトアップやバンパー交換、エンジンチューンなど、多彩なカスタムが可能です。ジムニーの魅力を存分に楽しみながら、自分だけのオリジナルスタイルを追求してみてはいかがでしょうか。

 

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